真夏の間違った健康法《屋外編》+『生と死』を分ける2択とは!?

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真夏の健康法(屋外編)

屋内と違い、直射日光をモロに浴びてしまう屋外では、全く別の危険が潜んでいます。とは言え、1日中部屋にこもっていては、生活そのものが成り立たないので、猛暑だからといって外出を避けることは不可能でしょう。

お仕事や私用など、やむを得ず出かけなければならないことも多いはずです。また、庭やベランダなどでの作業も必要でしょう。

しかし「ちょっとの時間、外出するだけだから」という場合でも、真夏の屋外を軽く見ていると、一歩間違うことで命も落とす危険もあるのが、真夏の外出なんです。

  • 涼しい早朝に散歩やウォーキング
  • 屋外では半袖短パンの軽装で快適に

上記の2点、医学的には大きな間違いで、非常に危険な習慣でもあるんです。

さらに、真夏の常識として行っていることには数多くの誤解があり、それをなんの疑いもなくやっている人も少なくありません。

  • かぶる帽子の種類
  • 汗の拭き方
  • 自動車内での危険性

これらの間違いを正すことで、熱中症などで倒れることを予防し、この季節を元気に過ごすことが可能となります。

そこでこの記事では、前記事の屋内編に続き『真夏の健康法《屋外編》』として、猛暑を乗り切る正しい方法について話していこうと思います。

 

早朝の運動は医学的にもリスクが高い!?

現在では、35℃の猛暑日が予想される日には、テレビ画面の端に《高温注意情報》が表示されるようになりました。

大前提として、高温注意情報が表示された日は、出来れば不要不急の外出は控えるべきだと言えます。仮に35℃以下であっても、運動や作業を屋外で行う場合には、必ず定期的に休息をとる必要があります。

ならば、気温が低い早朝のうちに外出や運動を済ませておけばいい――こう考える人も多いはずです。

しかし早朝の運動は、大きな危険が潜んでいることを知っておく必要があります。

『魔の時間』と呼ばれる起床後2時間の恐怖

起床後すぐというのは、睡眠中の寝汗によって身体の水分が不足している状態です。この状態のまま運動をしてしまうと、脱水症状や熱中症を引き起こしてしまうことになります。

さらに恐ろしいのは、起床後1時間~2時間なんです。

魔の時間

この時間は、交感神経が緊張状態にあり、血圧や脈拍が上がりやすくなっています。医療関係者の間でも起床後1~2時間は、心筋梗塞や脳梗塞の危険が高まる《魔の時間》と呼ばれているほどです。

つまり、運動やラジオ体操などは、早朝ではなく夕方以降の涼しくなってくる時間帯に行うのがベストなんです。

ゴルフをする人はさらに注意が必要

朝早くから、広大な緑の中でプレイするゴルフ。

ゴルフをする人にとって、コースを回ることは至福のひとときだと言えるでしょう。しかし、ゴルフは非常に危険なスポーツだということをご存知でしょうか?

実は、ゴルフというのは、命を落とすスポーツの第2位でもある恐ろしいもので、とくに夏のゴルフは注意が必要です。

18ホール全てを回ることは、かなりの運動量になり、大量の発汗により失われる水分も半端ではありません。まして、歩いて回るとなると、直接日差しを浴びることとなり、熱中症や日射病のリスクも高まります。

夏のゴルフは、水分をこまめに摂りつつ、できればカートを利用してプレイすることが望ましいと言えます。

 

汗を拭くと体温が上昇し熱中症の危険が増す!?

気温が上昇するこの季節、外出時にはハンドタオルやハンカチを使って、こまめに汗を拭く人も多いはず。

しかしこの行為、非常に大きな危険を孕んでいるんです。

たしかに、顔や首などに汗がダラダラと流れているのは、気持ちの良いものではありませんし、見た目にも見苦しい状態だと言えます。ですが汗というのは、蒸発する際の気化熱で火照った身体を冷やす効果があるんです。

つまり、汗をすぐに拭き取ってしまうと、汗が持つ冷却機能が損なわれることになります。

汗拭きには冷たいタオルやボディペーパーを利用する

とは言うものの、汗を全く拭かないというわけにはいきません。

なので、汗を拭く場合には、湿ったタオルを使用することがお勧めです。

冷たく湿らせたタオルであれば、皮膚の表面温度を下げることができるので、熱中症予防には最高のアイテムだと言えます。

冷たいタオルを用意できない場合は、ドラッグストアやコンビニで売られている《ボディペーパー》を使って、流れ落ちる汗を拭くと、皮膚の表面温度をしっかりと下げることができます。

 

真夏の屋外で生と死を分ける2択とは

この記事を読んでいる方は「生と死を分けるなんて大げさだよ」と思うかもしれません。

前述している『運動は早朝より夕方が良い』というのも、朝と夕方の2択であり、早朝の運動は心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高いことを話しました。つまり、選択を誤れば死に繋がることにもなりかねないのです。

なので、決して大げさではなく、リスクを減らす意味でも正しい選択を頭に入れておくことは、自身やご家族の命を守ることにも繋がります。

そこで以下に、いくつかの2択を挙げていくので、酷暑を乗り切る参考にして頂きたいと思います。

①冷却シートの貼り付け部位《おでこor首》

この季節、熱中症予防として、肌をクールダウンするための便利なアイテムとして、熱冷まし用の冷却シートがあります。

ただし、せっかくの冷却シートも、貼り付ける部位を間違えると熱中症対策にはなりません。

冷却シート

風邪などで発熱の際には、冷却シートをおでこに貼るのですが、おでこは熱中症対策としては効果が薄くなります。

熱中症予防として冷却シートを貼り付ける部位は《首の後ろ》です。首には太い血管が集まっているので、ここを冷やすことで全身をクールダウンできる効果があるんです。

最近では、マフラー型の冷却タオルも普及しているので、夏の外出の際にはぜひ利用して頂きたいと思います。

②夏場の服装のチョイス《長ズボンorハーフパンツ》

夏場は、上はTシャツかタンクトップ、下はハーフパンツにサンダルといった感じの服装が多くを占めています。

快適に過ごせる服装というイメージがありますが、これも疑うべき常識だと言えます。

◆ 風通しの良い長袖・長ズボンが理想的

熱中症を予防する服装

と言うのも、カンカン照りの時ほど《長袖・長ズボン》のほうが、実は身体を冷やすことができるんです。血管が浮き出る腕や足を露出する半袖や短パンは、直接日光に当たってしまうために皮膚を温めてしまい、体内に熱がこもってしまうんです。

ただし、長袖・長ズボンであれば何でも良いというわけではありません。袖口や裾が大きく開いているものを着ることで、長袖でも通気性を良くし、さらに直射日光も避けることができます。

③夏場の腹巻き《ありorなし》

外から屋内に入ると必ずエアコンが効いていて、激しい気温差があります。さらに、冷たい飲み物や食べ物によって、実は夏の胃腸は冷え切っている状態です。

胃腸の冷えというのは、交感神経に作用して免疫力を低下させてしまいます。

一見すると、体温を上げてしまい熱中症を引き起こしてしまうイメージがある腹巻きですが、お腹の中は冷えた状態になっているので、腹巻きなどで温めておくことは熱中症や夏風邪予防に最適なアイテムと言えるんです。

つまり、夏場の腹巻きは《あり》ということになります。

④夏場にかぶる帽子《キャップorハット》

一番高い位置にある頭は、直射日光に当たることで、身体全体の温度を上げてしまいます。

なので、この季節の外出に帽子は欠かせないのですが、野球帽などのキャップの場合、前にしかつばがありません。冷却シートの解説で『首を冷やす』ことを話しましたが、帽子にも同じことが言えます。

◆ ハットで頭と首を日差しから守る

麦わら帽子

つまり、額を冷やすより首筋を冷やすことが肝心なので、キャップよりも麦わら帽子などのハットを被らなければ、暑さ対策にはなりません。

冷却効果を高めるためにも、夏場は麦わら帽子などのハットをかぶるようにしましょう。

⑤日焼け止めクリームの効果《ありorなし》

日差しが強いこの季節、外出の際に日焼け止めクリームを塗って紫外線対策をする人も多いはずです。

ただし、日焼け止めクリームは、強い紫外線から肌を守るためのものであって、熱中症対策としての効果は全くありません。つまり、紫外線をシャットアウトするためのものなので、体温は上昇してしまいます。

「日焼け止めクリームを塗ったから大丈夫」と決めつけてしまい、暑さ対策をしないで外出すると、熱中症のリスクは高いままなので、誤解しないように注意しましょう。

 

真夏の自動車内にもある熱中症対策の誤解

毎年、夏になると起きてしまう、自動車内に子供を放置したことで死亡させてしまう痛ましい事件。

真夏の自動車内

起きるたびに”事故”と報道されていますが、これは理由はどうあれ、殺人に値します。よくある『親が子供を自動車内で待たせて、パチンコに興じる』といった行動は、親である前に人として失格だと言えるでしょう。

話が逸れたので元に戻しましょう。

真夏の自動車内というのは、エンジンを切った状態では、ものの数分で蒸し風呂状態になってしまいます。なので、熱中症対策としては、エンジンを切らずエアコンが入っている状態にすることが基本となります。

エアコンを入れた状態でも油断は禁物

エアコンを入れることは基本中の基本なのですが、これだけでは熱中症対策としては不十分なのです。

実は、フロントガラスや窓から差し込む強烈な夏の日差しは、直に身体に当たることで体温は急上昇してしまいます。また、ドライブ中というのはトイレに行けないため、水分を控えてしまう人も少なくありません。

なので、夏の自動車内での熱中症対策としては、以下の2点が重要となります。

  • 窓の周辺に日よけをする
  • こまめに水分補給をする

上記の2点をしっかり守ることで、真夏のレジャーなどでの悲劇を回避することができるはずです。

 

もし熱中症になってしまったときの対処法

ここまで、いくつかの熱中症対策について話してきましたが、残念なことに100%熱中症を回避できる方法というのはありません。

なので、熱中症になったときの対処法は知っておくべきだと言えるでしょう。

高温多湿の状況下で《めまい・ふらつき・頭痛・大量の発汗・吐き気・足がつる》などの症状が現れた場合は、十中八九で熱中症の初期症状と見て間違いありません。何も対処せずそのままにしておくと、最悪の場合には死亡という結果を招くことになります。

◆ 熱中症初期の主な症状

熱中症の初期症状

なので、もしも上記画像のような症状が現れた場合には、症状が本格的にならないための対処法を以下で解説しておくので、ぜひ頭に入れておいて頂きたいと思います。

熱中症の初期症状が現れたら

無理をせず落ち着いて、以下のように行動することを心がけて下さい。

  1. 涼しい場所、もしくは日陰に避難する
  2. ベルトやボタンを外して、身体を締め付けているものを緩める
  3. 『首の後ろ』『太ももの付け根』を重点的に冷やす
  4. 水分をしっかりと補給する

とくに、4番の『水分補給』に関しては、経口補水液やスポーツドリンクを摂るようにしましょう。どうしても無い場合は水を飲むしかありませんが、経口補水液が最も望ましい水分だと言えます。

もし自力で水分を摂ることができなかったり、意識が朦朧としている場合には、救急車を呼ぶか、近くの医療機関に駆け込むようにしましょう。

それすらも難しい場合には『恥ずかしい』『迷惑をかけるから』という考えは捨てて、とにかく周りの人に助けを求めましょう。手遅れになると、最悪な結果を招いてしまうのが熱中症です。

症状が現れた場合には、1分1秒でも早いうちに処置を行うことが重要なのです。

 

まとめ(猛暑対策の間違った健康法《屋外編》)

もはや熱帯と化してしまった日本の夏。

『情緒のある風流な日本の夏』は、すでに過去の遺物になってしまったと言えるでしょう。

今の日本の夏というのは、局地的なゲリラ豪雨により都市機能が麻痺するなど、異常な気象状態が続いています。そして、集中豪雨による水害で、街や村が破壊されてしまうといった、不幸な事態も引き起こされています。

2017年は、5月の時点ですでに真夏日を観測し、すでに熱中症による死亡者も複数出ています。さらに、梅雨に入ってもまとまった雨が降らない事態にもなっています。

人間というのは、自然による災害には勝つことが出来ません。ですが、猛暑を対策することは必要です。

屋内での熱中症対策を講じるのと同様に、強い日差しに晒される真夏の屋外では、間違いのない慎重な対策が必要となってきます。

なので、屋内・屋外での熱中症対策として、屋外編である当記事と、別記事《真夏の間違った3つの健康法《屋内編》+スタミナ食の誤解とは?》をぜひ併せて読んで下さい。この2つの記事が、猛暑から自分やご家族の身を守るきっかけになってくれれば幸いです。

この季節、十分に注意をして健康管理を行い、夏のレジャーなどを楽しんで、無事に夏を乗り切っていただきたいと思います。

 


 



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