尿が教える体からの警告!6つの尿チェック項目で分かる重病のサイン

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尿が出す警告

病気は自覚症状が出てからでは、すでに手遅れになる場合が多々あります。そこで、体というのは、手遅れになる前にSOSを発しているのですが、その警告が如実に現れるのが、私たちが毎日排出している《おしっこ》です。

つまり、私たちの体内で作られている尿は『最も身近な検査薬』と言えるんです。

『自分の体の状態は今どうなっているのか』『今、体内では何が起きているのか』といった情報を、惜しみなく発している尿は、出方や色、さらには臭いといった様々な方法で、重病のサインを手遅れになる前に教えてくれています。

そこでこの記事では《尿が発信している警告》や《警告の意味》などについて、詳しく話していきますので、ぜひ参考にして、毎日の健康チェックに役立てて頂きたいと思います。

 

尿は全身の健康状態の情報が詰まっている

人間はもちろん、動物も毎日必ず排尿をします。

だからこそ、尿の色や臭い、そして出方の変化を、誰もが簡単に認識することが出来ます。つまり《尿は自分の健康状態を知るための最重要バロメーター》と言えるんです。

尿の元というのは、私たちの全身を循環している血液です。そのため、体のあらゆる部分の健康状態の情報が詰まっています。なので尿を調べることで、今現在、自分がどんな病気を患っているのかを知るための重要な手がかりなんです。

病院に行かなくても自分でチェックできる

血液を直接検査することで、病気の予兆や進行具合は、非常に細かいところまで知ることができます。

なので、血液検査は非常に有効な検査手段なのですが、血液を検査をするためには、わざわざ病院に行って採血し、その血液を検査しなければ詳細は分かりません。

ですが尿の場合は、誰もが簡単に、毎日、その変化を自分で直接チェックすることができるメリットがあります。もちろん、詳細な部分まで調べるためには、尿を採取して、専門の検査機関で検査をする必要があります。

しかし、自分で尿の状態を観察するだけでも、重い病気の予兆に気付けたり、今現在の体の状態を把握することが可能なんです。

尿のどういった部分をチェックすればいいのか

確かに、誰でも毎日する排尿ですが、自分でチェックするといっても『どこをどうチェックすればいいのか』という根本的な疑問を抱いてしまうと思います。

そこで、尿のチェックポイントを以下にまとめてみます。

尿をチェックする際の重要ポイント
  • 尿の出方
  • 尿漏れ
  • 排尿の頻度
  • 排尿した際の泡立ち
  • 尿の色
  • 尿の臭い

基本的には、上記6つのポイントをチェックすることで、今の自分の健康状態を知ることが出来ます。

 

尿の出方をチェックして分かること

まず観察すべきポイントは、排尿する際の《尿の出方》で、尿の勢いやキレを見ます。

人間だれしもそうなのですが、加齢とともに、少しずつおしっこのキレが悪くなってくるものです。具体的には《排尿が終わったと思ったらまたチョロチョロと出始める》という状態のことです。

これは、尿道を塞ぐ筋肉が加齢とともに衰えてしまい、尿道内に残っている尿を絞り出せなくなっていることが原因で起きる現象です。

高齢であれば、ほとんどの人がこのような状態になるので、これは、病気ではなく老化によることがほとんどです。まず心配する必要はありません。

キレではなく尿に勢いがない

尿に勢いが無い場合は、少々問題があります。

おしっこのキレと似たような感覚なのですが、排尿の勢いが弱く、長い時間をかけてチョロチョロと出続ける状態は要注意です。

排尿の勢い

おしっこの勢いが弱く、時間にして30秒以上にわたって途切れることなく出続ける場合には、前立腺肥大や前立腺ガンの疑いが出てきます。

前立腺肥大や前立腺ガンといった病気を患ってしまうと、膀胱の出口が狭くなってしまうため、スムーズにおしっこが出にくくなり『下腹に力を入れないと排尿できない』『ダラダラ出続ける』という状態になります。

こういった症状が現れた場合には、泌尿器科で医師の診察を受けることがベストです。

 

尿の漏れ方をチェックして分かること

尿漏れの場合も、出方と同様に、危険な状態のサインと、まず問題のないサインとに分かれます。

尿漏れ

問題のない尿漏れは、尿意を感じてトイレに行こうと立ち上がったときに、うっかり尿がチョロっと漏れてしまうケースです。この場合は、尿道を塞いでいる筋肉の衰えが原因となっており、必要以上に心配する必要はありません。

どうしても心配であれば、泌尿器科を受診して安心を得ることが良いでしょう。

尿意を感じずに尿漏れする場合は危険信号

前述の尿漏れ状態とは違って、尿意を感じること無く、尿が漏れてしまうケースは危険だと言えます。

通常は、膀胱におしっこが溜まると、脳がそれを察知して尿意を感じさせます。

しかし、膀胱におしっこが溜まっているのにトイレに行きたくならないということは、脳(大脳皮質)の《尿意をキャッチして排尿を調節させる機能》に深刻なダメージを受けている可能性があるんです。

主に考えられる原因としては、脳梗塞あるいは認知症といったものが考えられます。

このような、尿意を感じずに尿漏れをしてしまった場合には、大きな病院でしっかり検査することをお勧めします。

 

排尿の頻度をチェックして分かること

人間誰しもそうなのですが、気温が低くなる冬などはトイレに行く回数が増えます。

排尿の頻度

このこと自体は全く自然なことなのですが、その回数があまりに増えすぎる場合には注意する必要があるんです。尿というのは、平均して約2時間~3時間に一回の頻度で出るのが一般的です。回数にすると1日に約8回程度になります。

もし、1日に10回以上トイレに立つようなことが毎日のように続く場合、医学的には《頻尿》とされています。頻尿を起こしている場合、いくつかの病気を発症していることが考えられますが、その中の一つが認知症です。

認知症を発症してしまうと、大脳皮質に異変が起きて、本来であれば必要のない排尿の司令を膀胱に伝達してしまい、その結果、1日に10回以上トイレへ行くことに繋がります。

頻尿は糖尿病を患っている可能性もあるサイン

頻尿の場合、糖尿病を疑う必要もあります。

糖尿病になってしまうと、血糖値が上がりすぎた血液の濃度を薄める必要があるため、自然と水分を多く摂ってしまうようになります。

意識的に水分を摂るといった感じではなく、頻繁に喉が乾いて、無意識のうちに水分を摂りすぎてしまいます。水分を余計に摂取すると、当然のように排尿の回数は増えることになるので、こういったケースで起きる頻尿は、糖尿病のサインである可能性もあります。

頻尿とは違う《夜間頻尿》の基準とは

トイレに行く回数が10回以上という頻尿の基準は、あくまでも『起きている時間帯」という意味で、睡眠時にはまた別の基準があります。

睡眠中に、1回でも起きて排尿するようなことが、ほぼ毎日続くようだと《夜間頻尿》に該当してしまいます。ただ高齢者で、1回程度にとどまっているようであれば、加齢による抗利尿ホルモンの分泌量が減少することで起きるので、許容範囲だと言えるでしょう。

ですが、睡眠中に2回以上、トイレで起きるようであれば、心臓や脳に異変が起きている疑いがあります。

夜間頻尿との関係性が指摘される病気とは

夜間頻尿と関係している病気には、まず心機能の低下や、脳と膀胱を結ぶ神経に障害が起きていることが挙げられます。

夜間頻尿と心機能との関係性

心機能の低下で挙げられる病気が《心筋梗塞・心不全》などです。

心臓というのは、皆さんも御存知のように、血液を全身に循環させる強力なポンプとしての働きを担っています。心臓が正常な状態であれば、立った状態であっても、頭から足の先まで血液を送る力を持っています。

ですが、心機能が低下してしまうと、起きている間は正常に血液が循環しません。

ただ、睡眠中というのは横になっている状態なので、血流が回復して腎臓で作られる尿が増えることになります。その結果、夜中にトイレに行く回数が増えてしまうんです。

軽度な場合であれば、起きている間でも、回数は少ないながら排尿するのですが、重度の心不全になると、起きている間には尿がほとんど出なくなってしまいます。なので、起床時に尿の量が減っている場合には注意が必要となります。

夜間頻尿と脳の関係性

心機能の低下以外に、脳に異変が起きている可能性も疑われます。

脳卒中によって、脳と膀胱を結ぶ神経に障害が起きてしまうと、過活動膀胱といって、勝手に尿を出してしまう症状が起きてしまい、夜間頻尿へと繋がります。

脳卒中を患った患者のうち、約30%の人が、脳卒中を発症する3ヶ月ほど前から夜間頻尿になっていたという研究結果もあるので、夜中に何度もトイレに行くようであれば、早めに医師の診察を受けることが賢明だと言えます。

 

排尿した際の泡をチェックして分かること

おしっこをして便器を見ると、泡が立っていることがあります。

尿の泡立ちの理由は、排尿する直前の運動や食事、あるいは熱などの影響によるものです。健康診断を受けた際に《尿タンパク値》に異常がない場合は、多少の泡立ちがあっても、特に心配する必要はありません。

ただし、その泡がなかなか消えない場合は、糖尿病や肝機能障害を患っている可能性があります。

以下に、糖尿病や肝機能障害と尿の泡について、関係性を表にしているので、尿チェックの参考にして頂きたいと思います。

尿の泡と『糖尿病』『肝機能障害』の関係性
病名 解説
糖尿病 糖尿病というのは、尿に糖が含まれているため、粘り気を帯びているので泡が消えにくくなります。
肝機能障害 肝機能障害を患ってしまうと、尿にタンパク質などが降りてくるため、泡が消えにくくなります。

 

尿の色をチェックして分かること

前述の『尿の泡が消えにくい』場合に、それが糖尿病の危険信号なのか、または肝機能障害の危険信号なのかを判別するためのチェックポイントが《尿の色》です。

肝機能障害か糖尿病かを見極めるには

肝硬変や肝炎、あるいは肝臓ガンなどを患うと、濃い黄色の尿が出ます。

これは、肝機能が低下することで、ビリルビンという色素が、血液や尿に出てくるため、尿が黄色くなります。ビリルビンが出てくると、尿に粘り気が出るので、泡立ちやすくなってしまうんです。

色としては、黄色から茶色っぽい泡が立ちます。

糖尿病の疑いが強い場合には、尿の色は無色透明です。

これは、前述しているように、血中の糖度が濃くなってしまうため、喉の乾きを感じて無意識に水分を多く摂ってしまうためです。

肝機能障害や糖尿病だけではなく、尿の色で健康状態を知ることが出来るので、以下に代表的なものを挙げていきたいと思います。

濃いピンク色の尿

尿がピンク色になっている場合は、血液が混じっていることが原因です。

考えられる疾患としては、膀胱ガンなどの命に関わってくるものなので、非常に危険な状態だと言えます。

ガンというのは、発生箇所の周辺の神経に触れることで痛みを感じさせます。しかし、初期の膀胱ガンというのは、神経に触れないで粘膜を傷つけるので、膀胱内で痛みを感じることなく出血が起きます。

そのために、尿がピンク色になるのです。

膀胱ガンは、血尿が出ても、翌日には何事もなかったかのように、通常の色に戻ってしまうことが特徴です。そのために安心してしまい、ほとんどの方がそのまま放置します。

こういった特徴があるので、一度でもピンク色の尿が出た場合には、とにかく早く泌尿器科で受診するべきだと言えます。

白っぽく濁った尿

膀胱炎・尿道結石・尿管結石などの疑いがあります。

これらの疾患にかかると、尿の中に膿が混ざって白く濁った尿になることが少なくありません。他には、淋病に感染してもこのような症状が出ます。

ただ、膀胱炎には様々な症例があって、緑膿菌という菌に感染して膀胱炎を発症すると、青緑色の尿が出る場合もあります。これは、免疫能力の下がった人や、高齢者が感染することの多い病気です。

ですが、漢方薬などを服用した場合、まれに緑色の尿が出るものもあるので、常用しているお薬がある場合は、その特徴を薬剤師などに確認してみることも必要だと言えます。

 

尿の臭いをチェックして分かること

さて、いよいよチェックポイントの最終項目となる《尿の臭い》です。

尿の臭い

尿というのは、食べたものによって微妙に変化するものです。しかし、排尿してフルーツが腐ったような臭い、あるいは、強烈なアンモニア臭が便器からしてきた場合は要注意です。

以下に、臭い別の疾患についてまとめておくので、心当たりのある方は泌尿器科での受診をお勧めします。

リンゴが腐ったような臭い

この臭いがする尿が出た場合は、糖尿病を疑う必要があります。

糖尿病になると、糖を代謝できないことでアセトンが発生して、リンゴが腐ったような臭いがします。ただ、本人が気づくことは少ないことが特徴で、次にトイレに入った人から指摘されて初めて知ることが多いようです。

ただ、家族や親しい友人などではない限り、人の尿の臭いを指摘することなどは、まず無いと思っていいので、常に自分の尿の臭いをチェックすることは非常に大事なことだと言えます。

強烈なアンモニア臭

この臭いがする尿が出た場合は、膀胱炎の疑いがあります。

膀胱炎になると、細菌がアンモニアを作り出すので、強烈に鼻をつくアンモニア臭が発生します。色だけではなく、尿の臭いからでも膀胱炎は予測できるので、毎日の尿チェックは忘れないようにして頂きたいと思います。

 

まとめ(尿が教える体からの警告)

尿チェックは、お金や時間をかけることなく、自分の体のことを知ることができる簡単な方法です。

現代の医学は、早期の発見であれば、ほとんどの病気が重症化することなく、完治もしくは現状維持に留めることができます。早期に病気を発見するためには、毎日の健康管理が最低条件だと言えます。

尿チェックは、誰でも簡単に行える健康管理方法です。

毎日、ただ漠然とトイレに行くのではなく、この記事で述べてきた《6つのチェック項目》に注意することが大切です。

尿チェックは、一種の予防医療といっても過言ではないでしょう。

 


 



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